Pakistan

下校ストーキング

 2019     Nov 11, 2019

ヒンドゥークシュ山脈の山合いに暮らしているカラーシャ族。山あいのもっとも低いところに川が流れ、その脇を幹線道路が走る。カラーシャ族の集落はその幹線道路沿いにはなく、洪水や外敵を避け、川からの比高差150~200メートルほどのところの山の斜面につくられている。
そのため幹線道路からはどこに集落があるかはわかりにくく、新しくカラーシャの集落を発見するのは骨が折れる。どこにあるかまったくわからないわけではなく、ここを行けばたぶん集落はあるんだろうというおおよその見当はつくのだけれども、集落へは山の斜面をあがらなければならないため、よほど体力に自信があるとかでない限り、手当たり次第というわけにいかない。また、ムスリムの集落もあるため、カラーシャ族の集落かは運だ。
それにカラーシャに限ったことではないが、たとえ集落の場所がわかっていたとしても、そこが当たりかはずれかはわからない。
そんなときのとっておきの方法がある。
学校で見つけたお気に入りの子をストーキングして、その子の住む集落までついていくのである。ストーキングといっても本当のストーカーのようにこっそりつけまわしたりするわけではなく、ただ一緒に道草しながら帰っているだけだが。
この方法は実に効率的だ。迷うことなく集落へたどり着けるだけでなく、すでに仲良くなった子供と一緒に訪れているため、見知らぬ外国人が来たと警戒されることもない。あまりに遠いと帰るのもたいへんであるが、子供の通学圏なのでその心配もない。そして、なによりお気に入りの子がいるんだから当たりが確定しているのだ。

この日、大のお気に入りをストーキングしてやって来たのは、森の中の道を登った先にひっそりとたたずむ村。外からはそこに集落があるなんててんでわからなく、観光客はまず来ない。のどかでなんとも居心地がいい村だ。
幹線道路から森の中への道を曲がったときから気がついていた。ほんの数日前にムスリムの子が通う学校で、そこの一番お気に入りのムスリムガールをストーキングしたときに来た村と同じじゃないか。
この村の名前はまだ知らないが、きっと美人の里に間違いない。