Pakistan

リアル森ガール

 2019     Jan 08, 2020

10年ほど前に森ガールというよくわからんファッションジャンルがあった。森にいそうな女の子というコンセプトだったはずだが、森なんかにちっともいそうにないファッションで、なぜあれが森ガールなのかいまだにわからんが、カラーシャ族の女の子はその森ガールを地で行く。
カラーシャ族の集落は、アフガニスタン国境の5000m級の山脈から発した川が刻んだ谷にある。川の水量は豊富で谷は湿度が比較的高く、木の生えているところの少ないパキスタンにあって、松や杉、樫の木などの樹木が山腹をおおっている。村の周囲にはブドウやリンゴ、梨、アンズ、クルミなどの果樹も豊富だ。
そんな恵まれた自然環境のもとで暮らしている彼女たちは、遊び場も通学路も自然のなか。木登りも得意だし、ひいこら息を切らし登る坂も、油断すると転がり落ちそうな斜面もサンダル姿ですいすい登り、楽々と駆け下りる。
彼女たちのファッションが森にいそうかといわれると、一見そうは見えない気がするし、そもそも森にいそうな女の子のファッションがどんなものかピンとこないが、彼女たちは実際にいるのである。そしてやっぱり彼女たちには自然がよく似合う。そんなカラーシャの女の子は、森にいそうな女の子を通り越して、私にはときどき妖精に見える。