Uzbekistan

パフタあたふた

 2016     Nov 16, 2016

ウズベキスタンに国花はないがウズベキスタンの花といえばパフタ、伝統的な食器の柄にも使われていて毎日のように見かける。パフタとはウズベク語で綿のことだ。ウズベキスタンは世界第二位の綿花輸出国である。綿花栽培はウズベキスタンの主要産業であり、近年の鉱産資源の開発が進むまでは綿花のモノカルチャー経済であった。
パフタ摘みは国民的行事だ。収穫期には学生、教師、医療従事者、公務員は綿花の収穫に駆り出される。毎年児童を強制動員することで国際的には大きな批判を浴びている国策事業でもある。批判にとどまらず圧力もあり、数年前には欧米によるウズベキスタンの綿花の不買運動もあったらしい。
この批判と圧力に対し興味がわき調べてみた。まずウズベキスタンの綿花栽培を調査したというヒューマン・ライツ・ウォッチという団体、アメリカに本部のある国際人権団体のNGOだ。このNGOがアメリカのニュース専門放送局であるCNNの取材に対し、児童労働だの強制労働だの言っている。ウズベキスタンでは子供のころから綿花栽培は国の宝であり、世界に誇るべき産業だと教え込まれるという、だがそれは洗脳になるらしい。そして不買運動の中心となっていたのはレスポンシブル・ソーシング・ネットワークという団体、これもアメリカのNGOだ。わかりやすい。
親米派ではない国で反政府組織のNPOやNGOを作って革命を起こし傀儡政権を起こす、これは旧共産圏やアラブ圏で繰り返されてきたアメリカの手法だ。ウズベキスタンのお隣の国キルギスでもチューリップ革命が起こされ、その後ウズベキスタンでも革命を起こそうとしたがカリモフ大統領によって阻止された過去もある。また経済制裁もお得意なところ。第二次世界大戦の日本しかり、不買と不売によって戦争に踏み切らされた国は少なくない。

外国人の私にはパフタ摘みは関係のないことだが、日本人にはパフタで困ることがある。ウズベキスタンでは料理にオリーブオイルやひまわり油もつかうが、多くはパフタ油が使われている。このパフタ油が曲者だ。パフタ油は日本でも綿実油として売られていて、まろやかな風味があり一流レストランや料亭で使われているが、実は体に悪いらしい。さらに日本人は消化酵素を体内に持たないので、パフタ油がたっぷり使われた食事のあとにはトイレがお友達となる。
トイレが遠いときがやっかいだ。ヒヴァの町でよく行く可愛らしい姉妹がいるお家ではいつもたくさんの料理を出してくれる。うれしいことだがその分お腹にくる。その家からホテルまでは片道30分ほどだ。途中にレストランもカフェなどトイレが借りれそうなところはなにもない。それゆえに食後しばらくすると、一度ホテルに戻って一時間後にまた来ますと謎の行動に出ることになる。
トイレくらい借りればいいじゃないかと思うだろうが、地方都市や町の中心部から離れるとトイレ事情がよろしくない。水洗トイレがあっても断水の時間は使えない。以前トイレを借りたときは断水中で連れて行かれたのは庭にある厳しいトイレだった。水洗トイレならば借りたいところだが、そちらのトイレには行きたくない。居間にいる私には今が断水の時間なのかをわかるすべはない。そんなわけで往復一時間のトイレ旅へと出発するのだ。