India

屋上の楽園

外国人が訪れることの出来るインドの最北端ということと、パキスタンとの停戦ラインから10kmでいて1971年までパキスタン領であったことから、かなりの僻地にもかかわらず旅行者に人気のトゥルトゥク。そんな特異性と険しい山々に囲まれた美しい農村風景やバルティと呼ばれる村人たちもまた魅力で、外国人ばかりでなくインド人の観光客も非常に多く訪れる。
村人の顔だちはアーリア系でラダック人ともインド人とも全く違うので、村の子供は恰好の被写体となっているのだが、その撮影マナーが最悪だ。村には「写真やビデオを撮る前に許可を取って」という注意書きの看板もあるのだけど、みんなお構いなしに盗み撮りをする。

村を歩いていると屋上から手を振ってくる女の子。一昨日に写真を撮ったり、折紙をしたりして仲良くなった子だ。屋上へ上がってこいと言っているが、屋上への階段は屋外には見当たらない。勝手に家の扉を開けて中に入り屋上へ行くのはいくらなんでも難易度が高すぎる。なので、行き方が分からないので一度降りてきて欲しい、というやりとりをしていたら、後ろから来たグループが屋上にいる子の写真をいきなり撮り始めた。それに気付いた女の子が「ノー」と言って首を振るが、それでも構わず撮り続ける。女の子が少し強い口調で「ノー」と言う。それでも止めずにカメラを構える。女の子はしかたがないので腕で顔を隠した。それでようやく諦め、どこかへ行った。
まじか。あまりのことにあ然として口をポカーンと開けてその出来事を眺めていて注意も出来なかった。その後、下に降りてきた女の子が遊ぶのは下でも良いと言ったが、下で遊んでいるとまた同じようなのがくるだろうから屋上へ上がり、下からは見えないところで遊ぶことにした。

私は盗み撮りはしない。こっそりと遠くから撮ったりするのは卑怯もんのすることだ。特に人の写真ってのは堂々と向き合って撮るもんだ。それが出来ないくらいなら、写真を撮るのをやめた方がいいと思う。