Nepal

27億サンド

ネパールは横に細長い内陸国だが、国境を面しているのはわずか2カ国。東、西、南の三方をインド、北方を中国のチベット自治区と接している。
インドと中国・・・。なんとも嫌な奴らに挟まれたもんだ。おまけにこの2カ国は仲が悪いので、よけいにタチが悪い。
ネパールの北側は地球上で最も標高の高いヒマラヤ山脈がありネパールと中国とを隔てているため、中国よりもインドの方が経済的、文化的に結びつきが強い。いや、強かったというべきか。ネパールとインドの関係は親密であったが対等ではなかった。ネパールは外交的には非同盟中立としてきたが、インドは周辺の小国に対し優位に立つ立場であり、インドはネパールを属国とみなしている。ネパール人もインドに依存しないと国が成り立たないことは理解している。だが、ことあるごとに圧力を強めるインドに対してかなりの不満も抱いてもいた。
そこへ登場したのが中国だ。インド勢力圏の国への影響力を拡大しようを目論む中国はあの手この手で近付いてきた。インフラ、道路、医療、教育など、次々と援助計画を打ち出してきたのだ。こうした動きに警戒心をつのらせたインドも中国に負けじとあの手この手で援助で対抗するも、インドはかなりの劣勢である。
2017年に新憲法下で初となる総選挙で、親インドの第1党のネパール会議派を抑え、第2党の統一共産党と第3党のネパール共産党毛沢東主義派による左派同盟が勝利し、親中政権が誕生した。ネパール人の心はインドから離れ中国につかまれてしまったようだ。だがしかし、中国の援助もインドの援助も、むろんネパールのための援助ではない。もちろん自国の利益のためだ。払った分だけ口を出してくるのは目に見えている。
ネパールが巧みに立ち回れればいいが、残念ながらネパールの政治家にその技量があるとは思えない。ネパール共産党毛沢東主義派、通称マオイストの議員なんて少し前まで反政府ゲリラとして田舎の山の中に武装して潜んでいた奴らが大半で、そんなのがインドと中国を相手にしたたかに渡り合えるわけがない。