Uzbekistan

女の身支度

 2018     Feb 28, 2019

幼いころ、どこかへ出かける際に母親の化粧やら髪のセットやらが長いのが嫌いだった。
そんなことをふと思い出しながら、私は泊まっている馴染みのホテルのロビーで待っていた。待ち人はそのホテルの子供で小学校低学年の女の子だ。小学校へ入る前から知っておりよく懐いている子で、その子が私とどこかへ出かけたいと言うので、それじゃあ10分後にと待ち合わせしたのだが、もう私がロビーに着いてから20分は経っている。
しばらくすると姿を現したが、先ほどと服装が変わっている。よそ行きの服に着替えておしゃれして、ようやく出かけるのかと思いきや、まだ出かける様子がない。家族に何か言っては履いてる靴とは違う靴を持ってきたり、また何か言っては服をちょっと変えたりしはじめる。さらには髪型も変えたいようだったが、家族にさとされ諦めたようだ。結局、出発したのはさらに20分近くすぎてのことだった。

やって来たのは歩いて20分ほどのところにある遊園地。片田舎の小さな遊園地で閑散としてはいるが、観覧車やスワンボート、簡易的な絶叫マシンなどなどそれなりに遊具がある。女の子は遊園地が好きなようで、あれに乗ろう、これに乗ろうと大はしゃぎだ。
小学生の女の子だけでなく、中学生になる姉と姉の友達との4人で来ていたので、私自身は見てるだけで十分だったのだが、一緒に乗りたいらしく、言われるがままにあれこれ乗ることとなった。
派手なアトラクションはなく刺激こそなかったが、生まれてはじめて乗ったバンパーカーは印象的だった。バンパーカーとは周囲をやわらかいバンパーで覆われた一人乗りの車で、ぐるぐると好き勝手に走ったり、ほかのバンパーカーと互いにぶつけ合って楽しむアトラクション。
しかし、乗る人は私たち以外におらず、走るのは私たちの4台だけ。そのため、ぶつからないようにしようと思えばスルスルとかわせるのでいまいち楽しみ方がわからない。やっぱりぶつけないと楽しくないもんだよねと思うものの、相手は小学生と中学生の女の子、ぶつけづらい。それに正面やサイドから思いっきりぶつけた場合、衝撃でこちらも少し痛いし、停まってしまうと違う誰かがぶつかってきたりしてまた痛い。
そこで背後から相手の後部をかすめ、相手をスピンさせて自分は無事にそのまま走り去るという方法で走行していたのだが、これってば、ただの当て逃げだよね。