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Philippines2019

#133

世界遺産都市ビガン

Jul 16, 2019

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16世紀のスペイン統治時代のコロニアル様式の建物が立ち並ぶ街並みのビガンは、フィリピンの中でもっともスペインの面影が残る。マニラやセブにも同様の街並みが存在したらしいが、第二次世界大戦の戦渦に巻き込まれ、失われ残っていない。奇跡的に戦渦を逃れたビガンの街並みは、アジアに残るスペイン統治下の都市では、もっとも保存状態がいいといわれている。
1999年にユネスコの世界文化遺産に登録されている。世界各地に世界遺産となっている街は数多くあるだろうが、ビガンは街をあげての保護活動が評価され、2012年に世界遺産管理における最高モデルである、ベスト・プラクティス賞を受賞している。
このベスト・プラクティス賞ってなんなのか、ってことだが、簡単にいうと、遺産の保護と経済の発展を両立させたということだ。この保護と経済の成長とを明確に関連づけ、両立させるというのは非常に困難なのである。
世界遺産に登録される以前、ビガンの街はひどく低迷していたという。ビガンは観光地として突出したものがない。南シナ海に面するビガンだが、海岸は海底の強い流れにより灰色がかり、美しい白砂の浜辺もない。魅惑的な山並みや森林地帯もない。歴史的地区のほとんどはゴーストタウンと化していたそうだ。歳入がなく市の貧困率は、1995年には45.8%という、人口のほぼ半数に達した。
そんなビガンを変えるために、文化遺産の保護を開発の中心にしたのである。あらゆる利害関係者と協力し、ビガンを観光地として開発し、観光プログラムで市民の生活を豊かにして、雇用機会を創出すること。その努力の結果、貧困率は3.4%にまで減少している。
保護活動は世界遺産の登録対象以外も及んだ。陶器のブルナイ、手織布のアベル・イロコといった、伝統工芸品が再興され、民族衣装や民族舞踊も復活した。現在ではこうした工房を見学するツアーが催行され、おみやげ屋にはビガン名物としてさまざまな工芸品が並んでいる。また多くの伝統的なお祭りを復興すると同時に、遺産を紹介する新しい祭りも導入している。

世界遺産なんて、個人的にはどうでもいいと思っている。世界遺産に指定されているからといって素晴らしいとは思わないし、歴史的に価値があるとかも、どうでもいいので、世界遺産に興味がない。だが、知るきっかけにはなるし、ビガンのように地元の人が管理に力を入れ、色んな取り組みをするのは素敵なことだと思う。

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