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Nepal2022

#282

逆プリーズ

Jun 01, 2023

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英語のプリーズ。何かをほしいときや、人に何かをしてほしいときなど、依頼やお願いをするときに使うのが定番だ。ネイティブならもっと違った使い方もあるのだろうが、私は自分が何かを得るためにしか使ったことがなかった。なので、相手が自分にプリーズと言ってきた場合、私が相手に何かをあげたり、何かをしてあげたりするものでもあった。
だけども、この日はプリーズと言われたのに、私が貰う側だったのである。

ネパールの小学校へ行くと、子供たちがよくお菓子や昼食をくれる。ネパールには給食はないので、お昼は家から持ってきたお弁当だったり、ビスケットやスナック菓子だったり、学校の購買部で軽食を買ったりする。それをわけてくれるのだ。
この日は、クリームをはさんだコッペパンと、インドやネパールで食べられているスパイスのきいた野菜の天ぷらのパコラ(パコダともいう)が多かった。コッペパンは、真ん中に切れ目が入っていて、そこにクリームが入っている。真ん中で半分にして、片方をくれる。クリームがむき出しで持ちにくい。ひとりの子から貰うと、違う子も持ってくる。貰った半分と半分を合わせて、元のクリームをはさんだコッペパンと同じ形になって、クリームがたれたり、どこかに付いたりする心配がなくなった。また違う子が持ってくる。パコラも次から次へと持ってくる。そんなにはいらないし、もう持てないので、断る。
そうすると、貰ってという意味でプリーズ、プリーズと言ってくるのだ。子供たちにとっては、ほかの子から貰ったからだとか、私がお腹いっぱいだろうとかは関係ない。自分のものを受け取って貰いたいのだ。
与えられる側の人物に人だかりができ、プリーズ、プリーズと言われている。日本ではあまり見られない光景だ。

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