Uzbekistan

お手軽メッカ

 2017     Oct 18, 2017

イスラム教徒は、一生に一度はメッカへの巡礼を求められているという。これは聖典コーランに基づいて定められたイスラム教徒が、実行すべき5つの義務、信仰告白・礼拝・喜捨・断食・巡礼の五行のなかのひとつ、巡礼である。
メッカとはサウジアラビアの都市で、イスラム教の最高の聖地であり、預言者ムハンマド生誕の地。日に5回行う礼拝も、メッカの方向に向けて祈る。
敬虔なイスラム教徒であっても、サウジアラビア以外の人がメッカへ巡礼するのは、とてもたいへんなことだろう。まだ、国境を接する国であればいいが、ウズベキスタンのように離れてしまっては、もし行くとしてもそれは、本当に一生に一度クラスの大イベントになるに違いない。

サマルカンド随一の聖地、シャーヒズィンダ廟群。巡礼で訪れる人の姿が絶えることがない。ティムールゆかりの人々の霊廟がほぼ一直線に建ち並び、そのタイルやモザイクの装飾の美しさと多様さは人を惹きつける。外観だけでなく内側、とりわけ天井の装飾も素敵なのだ。それぞれに異なるの世界が広がっており、引き込まれてゆく。
シャーヒズィンダ廟群は美しいだけではない。数ある廟のなかでも、もっとも古い建築物であるクサム・イブン・アッバース廟。シャーヒズィンダ廟群を巡礼する人の目的はここにある。この廟に3回詣でると、メッカに詣でたのと同じだとみなされるのだ。
なんとお手軽なことだろう。戒律のゆるいウズベキスタンらしい、マイルールである。それにしても、少し簡単すぎやしないだろうか。もう少し回数を多くするなりして、難易度を高くしないと、達成感もありがたみみたいなのも感じられないやしないかい。だって、ただの旅行者である私でさえ、ここには3回行ったことがあるもの。