India

屋上の楽園

 2017     Nov 17, 2017

外国人が訪れることのできるインドの最北端ということと、パキスタンとの停戦ラインから10kmでいて、1971年までパキスタン領であったことから、かなりの僻地にもかかわらず、旅行者に人気のトゥルトゥク。そんな特異性と、険しい山々に囲まれた美しい農村風景や、バルティと呼ばれる村人たちもまた魅力で、外国人ばかりでなく、インド人の観光客も非常に多く訪れる。
村人の顔だちはアーリア系で、ラダック人ともインド人ともまったく違うため、村の子供は恰好の被写体となっているのだが、その撮影マナーが最悪だ。村には「写真やビデオを撮る前に許可を取って」という注意書きの看板もあるのだけど、みんなお構いなしに盗み撮りをする。

村を歩いていると、屋上から手を振ってくる女の子。一昨日に仲良くなった子だ。屋上へ上がってこいと言っているが、屋外からは、屋上への階段は見当たらない。勝手に家の扉を開けて中に入り、屋上へ行くのは、いくらなんでも難易度が高すぎる。行き方がわからないので、一度降りてきて欲しい、というやりとりをしていたところ、うしろから来たグループが屋上にいる子の写真をいきなり撮りはじめた。それに気付いた女の子が「ノー」と言って首を振るが、それでも構わず撮り続ける。女の子が少し強い口調で「ノー」と言う。それでも止めずに、カメラを構える。女の子はしかたがないので、腕で顔を隠した。それでようやく諦め、どこかへ行った。
まじか。そのあと下に降りてきた女の子が、遊ぶのは下でもいいと言ったが、下で遊んでいるとまた同じようなのが来るだろうから、屋上へ上がり、下からは見えないところで遊ぶことにした。

私は盗み撮りはしない。こっそりと遠くから撮ったりするのは、卑怯もんのすることだ。特に人の写真ってのは、堂々と向き合って撮るもんだ。それができないくらいなら、写真を撮るのをやめたほうがいいと思う。