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Pakistan2022

#272

スカーフ圧

Feb 16, 2023

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インド、パキスタン、バングラデシュを中心とした南アジアのイスラム教やヒンドゥー教で行われている、女性を男性の目にふれないように隔離するパルダと呼ばれる慣習は、カラーシャの女性にはない。
パルダとは、ペルシア語でカーテンを意味する。日本でも広く知られている布で髪や顔、身体を覆い隠すこと以外にも、家族以外の男性と会話することを禁じたり、男女で生活空間を分離したりする。女性が単独で行動することも好まれない。
パルダを現実にどのように実施するかは、個人によるものとされてはいる。ただ、実際には個人の選択や家庭の方針よりも、地域や民族による影響が大きい。パルダを守らない女性は、自由な意思をもつ女性などとみられることなどない。不道徳でふしだらな女性とみられ、それは本人のみならず、その家族全体の社会的評価となる。

先にも述べたように、カラーシャの女性にはパルダはなく、髪や身体を隠す決まりはないし、男性と話すのも自由である。ところが、以前に比べ、スカーフをまとう女の子が増えてきている。人数の割合も増えているが、若年層化も進んでいる。今では、小学校3年生くらいから、多くの子がスカーフを身に着けている。どうも、学校で先生に言われるらしい。
そうはいっても、スカーフは肩にかけていることがほとんどだ。そして、小学生なんかは学校のときはスカーフを身に着けているものの、学校が終わば、スカーフなしで過ごしている。学校外もスカーフしているのは、まだまだ少数派だ。
しかしながら、今後はどうなるかわからない。近い将来、カラーシャの民族衣装にスカーフが加えられる日が来るかもしれない。

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