かつては東洋と西洋を結んだ東西交易路シルクロードのオアシスとして栄えたウズベキスタン。そんなシルクロードの国らしく、ウズベキスタンには桑の木があちらこちらに生えている。
春には桑の木に実がなる。桑の実は英語でマルベリー、ウズベキスタンではトゥットゥだ。ウズベキスタンの桑の実は、黒紫色と白色の二種類ある。黒紫色のトゥットゥは甘酸っぱく、白色のトゥットゥは酸味はなく、自然の甘さとは思えないほど甘い。
桑の実はラズベリーみたいに小さな粒が集まってひとつの果実となっている。種がなく食べやすいが、果柄が果実の先まで通っており、やや繊維質がある。桑の実には食物繊維だけでなく、ミネラルや、ビタミンも多く含まれる。
収穫の時期はわずか。市場でも売っているが、家の近くに桑の実がある人は、よく摘まんで食べている。子供にとっては、お菓子が木になるようなもんなので、もう夢中だ。甘く熟した実をみつけ、必死に手を伸ばす。やっとの思いで採った実を嬉しそうに口に運ぶ。熟した実はやわらかいので、潰れやすく、手はもうべとべと。だが、そんなのは微塵も気にしていない。私は甘いのが苦手なので、桑の実自体はあまり好きじゃないが、みんな楽しそうにしているこのトゥットゥの収穫時期は、私も好きである。