グルジアを代表するスパイシーなスープ、ハルチョはやみつきになる味だ。ハルチョは、お米が入ったスパイスの効いたトマトベースの牛肉のスープ。ガツンと濃いめの味付けで、牛肉の旨味と、お米のとろみ、コリアンダーやにんにくの風味、ほどよいスパイスの刺激が混ざり合い、実に味わい深い味になっている。
ハルチョに欠かせない味の決め手は、グルジアの伝統的なミックススパイスであるフメリスネリ。フメリスネリは、バジルやコリアンダー、ディルやセイボリーなど10種類以上のドライハーブをミックスしたものだ。ハルチョ以外のグルジア料理にも欠かせないスパイスである。
スパイシーなハルチョを飲めば、体はポカポカ。どこの食堂に行っても、必ずあるメジャーなスープなので、冷えることの多いグルジアの旅では、たいへん重宝する。難点は、地方や作る人によって、かなり味が違うことだ。ハルチョを飲みたいなと思って注文しても、自分の知っている味のハルチョは出てこない。毎回、新しいハルチョの味に慣れる小さな努力を必要とされる。