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Nepal2022

#289

濡れ髪サンセット

Aug 03, 2023

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「水は蛇口をひねれば出る」が当たり前ではない国もある。ネパールもそのひとつだ。
ネパールでは、水道が引かれていない家のほうが圧倒的に多い。田舎の農村などに限った話ではなく、首都のカトマンズなどの都市部でも同じ。むしろ、あるほうが珍しいと言っても過言ではない。日本人にとっては、きれいで安全な水を入手するのが容易ではないという状況は、なかなか想像ができないことだ。
屋上や地下に水タンクを備えている家もあるが、そうでない人達が利用するのが、共同の水場ドゥンゲダラ。石造りの水を抜いたスイミングプールのようで、地面より低い位置につくられている。ドゥンゲダラは、水くみに来たり、洗濯をしたり、水浴びをしたりと、地元の人で賑わう。
ネパールでは、他人の水浴び姿をしばしば見かける。他人が髪や身体を洗っているところをこんなに見ることが多い国は、ほかにないだろう。水浴びは子供や男性はパンツ一丁。女性は巻きスカートや布を胸から巻いて、しゃがんで髪や身体を洗う。

夕暮れ時に出会った少女の髪がぬれていた。少し前に髪を洗ったのだろう。
家に水道を引いていたり、水タンクを備えていても、蛇口からお湯が出ることはほとんどない。お湯を出すには、ガス湯沸かし器やソーラーパネルなんかの設備が必要になるわけで、富裕層以外の一般家庭には普及はしていない。そのため、水浴びするのは、日が出ているときにすることが多いのだ。
少女のことで気になったのが、髪がぬれているのに、顔がちょいちょい汚れていること。せっかく水浴びしてきれいにしたのに、さっそく汚しちゃったのだろうか。はたまた、髪は洗ったけど、顔は洗わなかったのか。鼻の下にこびりついている鼻水の跡からするに、後者だろう。しかしまあ、髪は洗っておきながら、顔は洗わないなんてことがあるのね。

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