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Pakistan2025

#386

小鬼コーチの坂道

Jun 26, 2026

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会えるのを楽しみにしていたあの子が、あきらかに怒っている。
その日、私は彼女の通う学校の、すぐ近くにある別の学校に来ていた。私がこちらの学校にいると、いつも彼女の学校の生徒たちがのぞきにやってくる。彼女ものぞきに来たようだけど、私の目の前を、目も合わせずにフイッと通りすぎていった。少し離れたところからじーっとこちらを見るだけで、絶対に近付いてはこない。
怒ってる。どう見ても怒ってる。でも、理由がわからない!
この村に移動してきたのは前日だ。さっそく彼女の学校へ行ったものの、あいにく彼女は欠席しており、会えずじまいだった。今回、彼女の姿を見るのは今がはじめてなのだ。前回の別れ際だって、いたって普通だったから、会った瞬間から怒っている理由がどうしてもわからない。
心当たりがあるとすれば、彼女に直接手渡したくて、前日は学校に預けず持ち帰った写真のこと。今は宿に置いてある。
いつもニコニコしている彼女が怒っているので、どうにも気まずい。この気まずい空気から逃れるために今すぐ取りに帰りたいけれど、宿までは急坂を登らなければならない。それを思うと、なかなかふんぎりがつかない。
しばらく悩んだ末に、意を決して坂道を登りはじめた。急ぎ足で宿を往復し、息を切らしながら戻ってきたけれど、もう誰もいなくなっていた。
せっかく持ってきたのだからと、今度は彼女の学校へと向かう。彼女に写真を差し出すと、さっきまでの氷のような表情が嘘みたいにとけ、いつものニコニコした彼女に戻った。
やはり、前日に学校に写真を置いていかなかったから、持ってきていないと思って怒っていたのだろうか。写真を持ってこないわけないのに。
本当のところ、彼女がどう思っていたのかは、知りようもないけれど、とりあえず、私の坂道トレーニングの苦労はむくわれた。

蔑称ファンタジー

Jun 19, 2026 | Pakistan 2025

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