相手が心から笑っているか、それともそうでないかを見分けるには、口元は無視して、目元をよく観察すればわかる。
もしも、口元は笑っているような形になっていても、目元があきらかに笑っていない場合は、要注意である。無理に笑顔をつくろうとしており、本心ではむしろ不快に思っていることもあるからだ。
笑顔には、自然な笑顔と不自然な笑顔がある。心から自然に出ている笑顔と、意識的に表情筋を動かして作っている笑顔である。自然な笑顔は、目元まわりの表情筋が中心になって動き、意図的、作為的に作られた笑顔というのは、口元あたりの表情筋が主に動いていて、目元の表情筋はほとんど動かない。
人が笑うのは、可笑しさによって笑うのだけではない。笑顔は嬉しさの現れであったり、好意の表現や、敵意を持たないこと表現するためでもある。逆に、嫌悪を感じたときや、怒り、恐怖、不安、悲しみを感じたとき、どこに変化が現れるかというと、眉間である。人間の顔の筋肉は正直で、無意識のうちに表情の変化がおこる。意図的に作った表情よりも、本心が先に出てしまう。
本当の笑顔は眉間が開いている。笑顔は、目でも口でもなくて、眉間なのである。