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Myanmar2009

#201

震度7の絶景

Oct 16, 2020

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ミャンマーの鉄道は揺れる。ガタンガタンゴトンゴトン、そんなもんではなく、それはもう激しく揺れる。横だけじゃなく、縦にも揺れる。座っている腰が浮くほどで、旅行者の間ではジャンピングトレインとか、あばれ馬と呼ばれたりしていたくらいだ。もちろん、立っていることなんてできない。震度7はあるに違いない。
本数は少なく、路線によっては1日1本、車よりのんびりとしか走らない上に遅れるのが普通。窓からは枝や葉がビシビシと攻撃してくる。味わったことない揺れと音に脱線しないかと、不安になってくる。そんなミャンマーの鉄道だが、それでも乗って見たい絶景がある。

ミャンマー中央部に位置するマンダレーから北東へ進む、北シャン州の州都ラーショー行きの鉄道。マンダレーとラーショーのちょうど中間くらいにあるのが、世界で2番目に高いとされるゴッティ鉄橋だ。高さは約102m、熱帯雨林の木々に覆われていて地面が見えないが、落っこちたらもれなく死ぬだろうという高さだ。ゴッティ鉄橋を渡るときは、列車はこれでもかってくらいにスピートを落とし、ゆっくりと渡る。列車の揺れはましになるが、渡っている橋は1903年のイギリス植民地時代に建設されたという築100年以上の年代物なので、いろんな意味でスリル満点なのである。

軍事政権時代は、鉄道施設や橋は準軍事施設にあたるため、写真やビデオの撮影は禁止されていた。S字に蛇行する鉄橋と電車、そして、眼下と行く先に広がる熱帯雨林の森と青空の絶妙なコラボレーション。これを写真が撮れないなんて、鉄道写真に興味がなくても残念すぎる。泣く泣く写真を諦めていたが、実際にはみんな撮影しており、あわててカメラをぴっぱり出して撮ったのを今でもよく覚えている。

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