狙うほど数多いシチュエーションではないので、常に意識して狙っているわけではないが、ひそかに狙っている写真がある。
それは、写真に撮られているさまをのぞいてるシーンの写真。自身の子供や孫、弟妹なんかが、外国人に写真を撮られているときに、どんな表情をしているのか、嬉しそうにのぞきこむ。実に楽しそうに自分の愛する者を見るまなざしは、愛することこそが幸福と言わんばかりである。
この写真を撮るときは、相手にはフレームインしていることは言わずに撮る。無防備でありのままが最高の表情だからだ。言うと意識してしまい、その表情はなくなってしまうに決まっている。だから、この写真だけは事後報告で、撮った写真をあとで見ながら一緒に笑う、いつもと少し違った写真。
あまり撮ることができないからか、こういう写真が撮れたときは、必ずええ写真撮れたわとひとり悦に入っちゃう。