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India2012

#219

裏ラマユル

Feb 25, 2021

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ラダックの極端に雨の少ない荒涼とした大地は、日本では見ることのないような独特な景観を生み出している。山肌には樹木はまったくといっていいほどなく、ヒマラヤの隆起によってできたであろう非常に古い地層がむき出しになって、うねり暴れている。
独特な景観で有名なのが、ラダック最大の街レーから、西へ約120kmほど離れた場所にある、ラマユル・ゴンパの近くの月世界と称される、黄色い異様な形をした岩肌が広がる場所だ。陽の加減によって、黄色の濃さが変わり、時間帯によっては黄金の大地のようになる。
ラマユルに残る伝説では、かつてここは、水の精霊ルーが住む湖であったが、聖者ニマグンが麦を捧げ、湖の岸を杖で突いたところ、今のラマユルの土地が出現したとされている。月世界は堆積岩という岩が浸食されてできたもの。堆積岩は、水底に堆積し、固まってできる岩石なので、ここが太古の昔に湖の底であったことは間違いない。
個人的には、月世界よりもラマユル・ゴンパの裏手にある、巨人の怨霊がめり込まれていそうな崖のほうが好きだ。有名でもなんでもないところで、ラマユルを訪れたことがある人でも存在を知らないかもしれない場所だが、月世界よりダイナミックで壮観な景観がある。こちらは、人けのない寂しい崖で、岩肌をじっと見ていると、あちこちに顔みたいなものが浮かび上がってくる、不気味で気味が悪い場所となっている。

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