あざやかな刺繍の入った民族衣装で暮らすカラーシャ族。服以外にも、髪を前1 本、横2本、後2本、全部で5本の三つ編みにし、シュシュットというビーズと子安貝で装飾した頭飾りを身につけている。
そのためほとんど気付かれないが、実は彼らの多くは天然パーマだったりする。これはカラーシャ族だけでなく、カラーシャの谷があるパキスタン最北西部のチトラール地方に住むコー人(通称チトラーリー)も同じで、多くの人が天然パーマ。ただ、チトラーリーもヒジャブで髪を隠しているので、こちらも気づきにくい。
さらにカラーシャ族の子供は、小学生までは三つ編みは前髪の1本のみで、前髪以外は坊主ぐらいに短くする子も多く、天然パーマ気づき難易度が上昇する。なおいっそうわかりにくいのが、5〜6歳くらいまでの子。頭飾りのシュシュットは重いため、代わりに帽子をかぶるから、髪がほとんど見えないのだ。
そんななか、くるくるふわふわ全開な子がいた。半年前ぶりのカラーシャへ向かう車の中から発見。
三つ編みにせず、短く刈り込んでもいない。シュシュットも、帽子もかぶっていない珍しい子だ。半年前に会ったときより、後ろ髪がずいぶんと伸びていて、天然の巻き髪がわたあめみたいになっている。あとであれ触ろうっと。
しかし残念ながら、見た目のようなボリュームはなくスカスカであった。まったくもって期待外れである。