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India2025

#394

服ふたつ

Sep 04, 2026

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インドのカッチ地方のジャット族。ひと口にジャット族と言っても、ライフスタイルや居住地域によって、主に3つのコミュニティにわかれている。民族衣装も、使用する色や刺繍の技法、アクセサリーにも違いがある。その違いを見比べるのも興味深いのだが、ファキラニ・ジャットの民族衣装が、私の心をとらえて離さない。
ファキラニ・ジャットの民族衣装はこうなっている。まずは、くるぶしが隠れるほど長いマキシ丈のワンピース。ベースの色は赤か黒。ときどき紫もあるらしく、日によって変えているようだ。ジャットの民族衣装の最大の見どころは、首元から胸元にかけてほどこされた刺繍である。幾何学模様の高密度なステッチと、小さな鏡を縫い込むミラーワーク。袖口にも、さりげない装飾がある。そして大きなスカーフをかぶる。これにも、ファキラニ・ジャットならではの着こなしがある。頭にかぶったスカーフの反対側を、巻きスカートのように体にぐるりと巻きつけるのだ。外からは見えないが、腰紐をしていて、そこにねじ込んで留める。
装飾品で目を引くのが、ハスリという太く重厚な銀製の首輪だ。手元を飾る銀製のバングルも欠かせない。
民族衣装そのものも素敵なのだが、もっと胸を打つのは、この民族衣装を日常的に着て暮らしていることだ。お祭りや特別な日だけ、あるいは商売のために着る民族衣装とは違う。そこには、ファキラニ・ジャットとして生きるアイデンティティが、ぎゅっと詰まっている。
ところが、小さな集落の小学校で、子供たちは制服を着ていた。おそらく州政府から提供されているものなのだろう。
生徒は全員、この集落で生まれ育った子だけ。外部から通う子はひとりもいない。家が離れている子でも、学校まではわずか3、4分ほどの距離だ。学校以外の時間は民族衣装で過ごしている。学校制服の必要性がわからない。
世の中で予算や支援金が、すべて適正につかわれていたとしたら。この世界は、今頃どうなっていただろうか。

ジャットを探せパート2

Aug 28, 2026 | India 2025

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