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Myanmar2016

#55

本音と建前

Jun 03, 2017

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ミャンマーは親切な人が多い。それは違いないと思う。ミャンマーで生活したり、仕事したりしたら、また別の違う印象なのかもしれないが、少なくとも旅行者にとってはそう感じる。
ミャンマー人についてガイドブックなんかでは、温和で周囲への気配りを忘れず、勉強熱心で素直、なんてことが書いている。間違いではないとも思うが、ずいぶん美化しているなあという感は否めない。見習うべきところもたくさんあると思う反面、そんな言葉を鼻で笑いたくなるような場面もちょいちょいあったりもするからだ。

前回に撮った写真を持って行った家で、お母さんが下敷きサイズくらいのマウスパットみたいな素材のものを手渡してきた。見ると私がずっと以前、前々回のさらに前に撮った写真を大きく引き伸ばしたものだった。プリントした写真を渡すだけなので、スキャンして作ったんだろう。こういうのははじめてだ。なんともうれしいじゃない。しばし歓談したあと帰ろうとしたら、お母さんが子供たちにプレゼントを、と言う。プレゼントと言葉をにごしているが、要はお金だ。写真を届けに来た側なのに、お金まで取られるのか。

観光名所に行くと、勝手にガイドをしだす押し売りガイドが必ずいる。単なる親切で案内してくれてるのかと思ったら、最後にお金を要求される。あげた金額が少ないと、あんなに親切にしてやったじゃないかと、ぐちぐち文句を言われたり、家族が病気で困ってるだとか、今日は誕生日だとかと、あれやこれやと色んな口撃でうんざりさせてくれる。
また商売をしてる人なんかは、ミャンマー人よりお金を持っている外国人からは、高い金額を取ってもよいと考えている人が、多いという印象がある。
嘘や言い訳が多い世界だと感じる。人をだましておとしめるようなものは、ほとんどないが、建前や保身的なものに関しての嘘は多い。ミャンマーの事情をあまり知らない外国人ならうまくだませると思っている節がある。
親切の裏に下心が感じられると、次に親切にあっても下心があるのではと疑心暗鬼になってしまう。なんていい国なのだろうという感想を抱いていたのもなんだか吹き飛んでしまう。結局のところ、わりとほかの国と変わりがない。誰でも多少なりとも下心はある。ミャンマー人も例外ではないのだ。

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