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Uzbekistan2017

#64

進撃の城壁

Jul 25, 2017

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巨大な二重の城壁で囲まれた、要塞都市ヒヴァ。内側の城壁に囲われた市街地はイチャン・カラと呼ばれる。日本語に直訳すると内城。イチャン・カラには、50以上の歴史的建造物と、250以上の古い住居が残っている。城壁をもつ都市の形態は珍しいものではないが、中央アジアと西アジアに存在する内城で、無傷の状態で保たれているのはヒヴァのイチャン・カラのみだそうだ。
イチャン・カラは、東西450m、南北650mのコンパクトサイズで、そのなかに20のモスクと、20の神学校と、6基のミナレットがひしめき合っており、どこを歩いても、どこも向いても、どこもかしこもイスラム建築の連続だが、城壁にも注目したい。

外敵の侵入を防ぐために建造された二重の城壁は、外側の城壁はほとんど破壊されてしまってはいるが、内側の城壁は今も残されている。その姿は進撃の巨人に出てくるの壁を彷彿とさせる。
内側の城壁は、高さ10m、厚さ6m、全長2.25km。形は下部が厚く、上部は薄い。丸みをおびていて、一見可愛らしくもあるが、かつてヒヴァには、城壁に死者を埋葬する習慣があったらしく、城壁には死者が埋めこまれている。そればかりか、埋葬された人骨の一部が城壁の表面に露出しているという、なかなかのレベルの気持ち悪いやつだ。だが、この城壁とそれに城門があってこそのイチャン・カラである。町を取り巻いているこの城壁がなければ内城とは呼べないし、なければ魅力は半減するだろう。
城壁に登ることができる場所もある。城壁の上からは日干しレンガに覆われたアースカラーのイチャン・カラの全景を見渡すことができるし、夕暮れどきには夕日を浴びて、オレンジ色に染まっていく姿を見て、黄昏ることだって可能だ。

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