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Uzbekistan2018

#104

地獄の丸つけ

Mar 18, 2019

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丸一日遊びに付き合った夜、明日も一緒に出かけようと言ってくる。だけども、翌日はほかの家に遊びに行く約束をしていたので、そのことを伝えると、誰のところへ行くのだと聞いてきた。彼女と翌日訪ねて行く予定の家とはつながりがないので、名前を言ってもわからない。だが、ほかに答えようもないので、その家の女の子の名前を答える。
どうやら、その名前に覚えがあるようだ。そういやちょうどこの日、一緒に歩いていたときに翌日行く予定の家の人と会ったのだ。そのときの会話のなかで、その家の子供の名前がいろいろと出てきたのを聞いていたらしい。
まあ、隠すことではないので、知っているのなら手っ取り早いと思ったのだが、そうはならなかった。

紙に自分の名前とその女の子の名前を書いている。好きなほうに丸をつけろと言う。
どっちかに丸をつけろだって?ふふ、そんなことできるわけがない。どっちに丸をしても、イバラの道しか待っていない。相手の子を選ぶなんて、もってのほかだろうし、彼女を選んでこの場をしのごうにも、今さら明日の予定は変えれないので、明日は一緒に遊んでやれない。
ここは答えないのが吉だ。笑ってごまかすしかあるまい。そう思いのらりくらりとかわしていたら、やがて丸をつけさせるのは諦めた。代わりにさっきの紙に彼女の姉や親戚、近所の女の子の名前をたくさん書き加える。今度は好きな順番に番号を書けと言う。数を増やそうが、手法変えようが、同じことである。ここでひとつでも答えるのは、自ら導火線に火をつけるのと変わらない。
追求が休まる瞬間、ばれないように小さくため息を吐きながら天井を眺める。なにがどうなって、こんなに追い込まれなきゃならんのだ。これ、完全に二股がばれたときの修羅場レベルの状況なんだけど。

悪魔の手

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