マケドニアを旅行するにあたって、もっとも困ったことは、事前に得られる情報がほとんどなかったことだろう。
マケドニア専門のガイドブックはなく、中欧のガイドブックに6ページくらい。ちゃんと載っている町は、首都のスコピエと、世界遺産になっているオフリドのふたつだけであった。
近年はガイドブックに載っていなくとも、インターネットで情報を収集することができる。マイナーな国で、ガイドブックには情報がないけど、ネットには情報があふれてる国も珍しくない。だが、マケドニアの情報はネットにも、ほとんどなかった。マケドニアを単独で旅行する人があまりいないからか、どこもかしこも、スコピエとオフリドの情報だけしか出てこない。日本人はこの二都市しか旅行してないんじゃないのかって疑うくらいに、ほかの町が出てこない。
マケドニアへ行ってみたかった理由が、人のホスピタリティだったために、どこの町だってよかった。観光名所はなくてもよかったし、レストランや移動手段の情報はなくてもなんとかなる。とりあえず泊まるところは必要なので、宿がなきゃ困る。そこで、オンラインホテル予約サイトで、ホテルの集まっている町をピックアップし、そこの地名をGoogleの写真検索で調べて、行き先を計画した。こんな旅行の仕方をするのは、後にも先にもマケドニアだけじゃないだろうか。