13,000以上もの島々からなるインドネシアのなかで、バリ島は精霊と魔物の棲む、プラウ・デワタ、神々の棲む島と称される。
島全体がパワースポットと言われるほどエネルギーが強く、神聖な場所が点在しており、あらゆるところで聖なる気を浴びて、自然や神々のパワーを取り入れることができるという。
敬虔なバリ・ヒンドゥーの人々は、沐浴や祈祷、瞑想などと、さまざまな形で神々に祈りを捧げているが、あいにく神も、パワースポットもまったく信じちゃいない。パワーだとか、スピリチュアルだとかは、どうでもいいと思っていたりする。
そのせいだろうか。巨大な顔をもつ謎の洞窟寺院のゴア・ガジャに、神秘的な黄金の光が降り注いだが、実際は逆光でゴア・ガジャが見にくかっただけだし。サンセットの美しさが有名で、夕暮れに願いごとをすると叶うといわれている、海に浮かぶ幻想的なタナロット寺院をはるばる見にやってきたが、曇っていて夕焼けになることはなかったうえ、潮が満ちていて、近づけさえしなかった。