バリ島といえば、ビーチリゾートのイメージが強いが、ビーチリゾートに興味がない人間にとっては、居心地のいい海沿いの街を探すのは、かなりやっかいである。人気のビーチとは違い、人が少なく落ち着いていて、のんびりとした雰囲気の穴場ビーチなど、そうそうあるものではないからだ。
バリ島東部に位置するチャンディダサは、素朴でのどかな、ひなびた雰囲気の海沿いの街。自然豊かな小さな街で、観光地としてはあまり知られていないが、喧騒から離れ、癒しを得るにはちょうどいい。地元の漁師の釣ったばかりの魚を味わい、地元の人が行き交う通りを散策する。そんな飾らない素顔のバリ島が楽しい。
地元の人の憩いの場となっているのが、メインロード沿いにあるラグーンという人工池。朝には蓮の花が咲き乱れ、夕方には子供達が水遊びしている。すぐ目の前はビーチだが、チャンディダサの周辺の海は、透明度が高くダイビング・スポットとしても有名だそうだが、ビーチは浸食で砂浜ではなく、ゴツゴツした岩場も多く、海水浴には向いていない。