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Pakistan2023

#293

片隅スポットライト

Oct 02, 2023

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Photos

どこで写真を撮るかということをざっくり分けると、屋内か屋外かになる。撮影において、屋内と屋外での大きな違いは、光だ。光については、環境や条件によって撮りやすさがまちまちであるが、なんといっても光がないところがもっとも厳しい。光がまったくなければ、どんなカメラであっても何も写らないし、人の目にも何も見えない。少しでも光があれば写真を撮ることができるが、光の量が少なければ少ないほどに難易度が高くなっていく。
屋内というのは思っている以上に光が少ない。動かない被写体であれば、なんとでもなるが、動く被写体の場合は、もはや壁しかない。ブレたり、ノイズが出たり、鮮明でなくなり、ピントがうまく合わなくなる。暗いほど、考えないといけないことが山もりになるのである。

パキスタンのとある学校の教室はとても暗い。訪れたことのある学校では一番だと思う。窓はあるにはあるが、ひどくくすんでいて、光がほとんど入らない。頼りになる光は入り口のドアのところからの光のみ。電灯があったかどうかは定かではないが、電気が付いていたことは一度も見たことはない。黒板のあたりや、前のほうの席はまだ明るいが、3列目からすでに暗い。奥のほうはちょっとした闇のようになっている。日本人であれば、その教室に入ったら、まず「暗っ」って言うに違いない。
そのような環境なので、当然ながら写真には不向き。光が当たっているところか、ドアに向かって逆光で撮るか。どちらにしろ、差し込んでいる光を利用して撮るしかない。
そんななか、写真を諦めたり、なんとか撮っているうちに、教室の片隅に妙にフォトジェニックに写る場所が見つかった。まるでスポットライトを当てたように、光や降り注いでいるかのように写る。しかし、周辺を見渡しても、別にそこに光が差し込んでいるわけではない。なぜ、その場所だけそのように写るのかわからない。目には見えないなにかがある。
ははーん、さては学校の七不思議みたいなやつだな。

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