再訪するのが1年後くらいの短い間隔だと外見の変化はそんなにない。間隔が数年空くと、言うまでもないが、その分変化量が増える。だがそれでも、あまりの変化にびっくりするということは、めったにない。それはこちら側が想定しているからだ。
以前は何歳だったのが、今は何歳になっている。それはあらかじめわかっていることなので、経過した期間から成長具合はある程度思い浮かべることができる。もちろん、成長した具体的な姿や顔を想像することまではできないが、身長や体格は想像できる。想定よりも少し大きかったとしても、驚くまではいかない。
そんななか、まれに驚くケースがある。成長具合が想定をはるかに上回ってくる期間があるのだ。それは第二次性徴期。女の子だと8歳から12歳ごろ。胸がふくらみ、身長が急に伸びる。特に身長がもっとも伸びる10~12歳ごろの期間の変化量はすごい。そうはいっても、第二次性徴の期間に会わなかった子の全部が全部、驚くような変化をしているわけではない。成長のスピードも変化量も個人差があるので、まれにある程度である。
いつだってそれはふいに訪れる。めったにないことを、こちらが心づもりしているわけないので、激変っぷりに声を失い、心ここにあらずな状態になってしまう。そして、ようやく振りしぼって出てくる言葉はいつも決まって、本人確認だ。