再訪したときに、前回撮った写真を配り歩くことが好きでやっている。そのため旅行前には、写真を一人ひとり仕分けして、個別に袋詰めするという内職のような作業がはじまる。
一人当たりの写真の枚数は、当然ながら異なり、かなり差もある。1枚だけの子もいれば、10枚以上ある子も珍しくはない。言うまでもないことだが、枚数が多ければ多いほど、その子のことはよく知っており、少ない子のなかには、あまり知らない場合もある。この、あまり知らない子が、仕分け作業において、非常に悩ましい存在となってくる。
写真を仕分ける作業は、写真の束から一枚ずつ見て、人ごとに分けて並べていく。すでに同じ子の写真が並べてある場合は、重ねていく。よく知っている子は、ぱっぱと手早く振り分けていけるのだが、確信がない子の写真になると手が止まる。すでにどこかに写真を並べているのか、はじめて出た子なのか、わからないのである。すでに並べてある、あまり知らない子の写真と見比べながら、振り分けていかなければならない。穴の空くほど見比べても、自信がないときもある。ちょっと違うが、トランプの神経衰弱でもしている気分になる。そうやって振り分けた写真を、人別に袋詰めすれば、渡す写真の準備は完了である。
人ごとに小袋に分けているから、手渡すのは簡単。だが、配り終わったあとに様子を見ていると、ときどきふたつ袋を持っている子がいる。仕分けミスというよりは、仕分けるときに別の子と思っていた二人が、同一人物だったのである。そういうときは、渡した写真を見せてもらい確認する。これはわからなくてもしょうがないと思うことと、なんで気づかなかったんだろうという場合とで、半分半分って感じだ。
衝撃なのは、よく知っている子が、ふたつ持っているときだ。めったにないことだが、あるにはある。こちらはわからなくてもしょうがないという写真ばかりで、あらためて見比べても、同じ子には見えなかったりする。
ところで、トランプの神経衰弱って、すごい名前よね。ほかのゲームはルールとか象徴的な名前だし、もっと似つかわしい名前があると思うのだけど、なんでこんな名前なんだろう？