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Pakistan2024

#326

追っぱらい隊

Sep 06, 2024

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Photos

パキスタンは外国人の観光客がとりわけ少ないからか、たびたび写真撮影を求めて話しかけられる。スマートフォンの普及にともなって、空港を出た瞬間から始まり、帰国するまで、ほとんど毎日といってもいい。
写真撮影に応じて、特に問題が発生したことはないが、これが非常に面倒なのである。1枚撮って、さっさとどっか行ってくれる人はいい。だけども、1度写真撮影に応じると、ほかの人も写真撮影を求めて次々に集まってきて、入れ替わり立ち替わり写真を撮ろうとしてくる徒党が多い。
ほかにもダルいのが大勢いる。私が身につけている帽子やサングラスなんかを、勝手に取って身につけようとする輩。TikTokだかなんだか知らないが、こちらに何か言動を強要してくる映画監督もどき。現地の言葉で挨拶したら、もう一回言ってくれと動画を撮影しだすド素人配信者。こういうのは全拒否している。写真撮影以外にも、力いっぱい握手してくるバカや、初対面でハグしてこようとするキモいのや、断ってもしつこく連絡先を聞いてくる怪物メンタル野郎なども、日々撃退しなければならない。

カラーシャの谷では、地元の人はそういうことは一切してこない。してくるのは、ひっきりなしにやってくるパキスタン人の観光客だ。
最近は声を掛けられたときに目が合ってなかったら、気づかないふりをすることが増えた。だが、残念がらそれであきらめるわけはなく、ずっと声を掛けてくる。ひとりのときはどうしようもないが、子供と一緒に遊んでいるときだと、ひたすら気づかないふりを続ける。そうしていると、やがて子供達が追っ払ってくれるのだ。
私の追っぱらい隊だ。ただ、私の追っぱらい隊は子供なので、容赦がない。子供達が言っている言葉の意味はわからないが、かなり乱暴な言い方と、雑な態度で追っ払っている。オブラートに包んで、やんわり断るとかは一切ないのだ。
その様子をこっそり眺めながら、表情に出すとあれなので、心の中でニヤリとゲスな顔をしていることは、ここだけの内緒である。

写真経衰弱

Aug 30, 2024 | Pakistan 2024

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