子供たちに囲まれて相手をするときで、つらいときがある。
それはこちらが座っているとき。すごく暑いのだ。熱気がすごく、風も通らないので、蒸し暑い。そして子供たちの吐く息で、酸素が極端に薄くなり、かなり息苦しくなる。本当に大げさでなく、クラクラすることがあるほど。そんなときに思い出すのが、ミツバチが一斉にスズメバチを球状に取り囲み、激しく動いて、熱でスズメバチを殺すやつ。今なら蒸し殺されるスズメバチの気持ちがわかるわってなる。
配慮のできる子がいる場合、こちらが暑がっていたりすると、周りの子に少し離れるようにうながしてくれる。地面に線を書いて、それを超えて近づかないようにしてくれるさまは、なんとも愛らしい。
しかし、その境界線も相手が幼いほどにすぐにやぶられる。さらに幼い子は密接してくることも多く、距離がめちゃくちゃ近い。なかには、がんがん体重かけてくる子もいたりで、体温からも熱を伝えてくる上に、重しまで与えてくる。
幼児相手では、ちっともパーソナルスペースは守られないのだ。おまけに写真のピントが合わせられないほど近いため、写真も撮れやしない。
子供たちに囲まれているときで、快適なときはほとんどないが、唯一あるのは寒いときくらいだろうか。
日が暮れてきて、風が冷たくなったりすると、もっと囲んで壁を作るんだ!とさえ思う。集団とはすごいもので、まるで室内にいるかのような暖を生み出すのである。
だがしかし、寒くて囲んで欲しいときも、地面に線を書いて近づかないようにしてくれる。幼児の壁は、なかなかうまくはいかない。